ジャポニスム2018|Japonismes 2018


レポート
2018/11/27

欧州で初の「若冲―〈動植綵絵〉を中心に」展 盛況のうちに終了

 江戸中期の京都で活躍した絵師・伊藤若冲のヨーロッパで初となる大規模な展覧会がフランスで反響を呼びました。

 9月15日から10月14日までパリ市内のプティ・パレ美術館で開催された展覧会は、若冲ブームの火付け役となった最高傑作「動植綵絵」と「釈迦三尊像」の全33幅が海外で一堂に会する貴重な機会となりました。今なお制作当時の彩色の美しさを保ち、見る人を驚かせる緻密な筆致で描き上げられた極彩色の「動植綵絵」は、江戸時代の美術水準の高さを示す重要な作品です。日本と比べ、フランスでは知名度が高いといえない若冲の作品が受け入れられるかが注目されていましたが、オープン直後から話題の展覧会となり、1ヶ月間の会期で来場者数が約7万5千人を記録する大盛況となりました。

 


©Pierre GROSBOIS 2018

 

 現地キュレーターのマヌエラ・モスカティエッロさんも「ジャポニスム2018のおかげで、フランス人に日本美術の素晴らしさを発見してもらう絶好の機会ができました」と喜びを伝えてくれました。作品の解説をキーワードにとどめる程度になるべく少なくし、見る人の感性に委ねるようにしたということですが、実際に展覧会を訪れたある女性は「若冲のことは知らなかったが、細かな描写と鮮やかな色使いが素晴らしく、展示方法からも深い精神性を感じた」と語りました。
 現地「ル・モンド紙」が、若冲の技術や世界観を『洗練された精緻な筆致、調和のとれた配色、エレガントな構図。』『あらゆるディテールへのこだわりからも、若冲の卓越した技能を窺い知ることができる。』と高く評価するなど、フランスにおいても多くの人々に感銘を与える展覧会となったようです。

 
「若冲―〈動植綵絵〉を中心に」展