ジャポニスム2018|Japonismes 2018

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©Hiroyuki Sawada

レポート
2019/01/24

原始の造形美が魅了した「縄⽂−⽇本における美の誕⽣」展

 2018年10⽉17⽇から同年12⽉8⽇まで「縄⽂−⽇本における美の誕⽣」展がパリ⽇本⽂化会館で開かれました。火焔型⼟器や、ゴーグルをかけたような⾵貌が特徴的な遮光器⼟偶など、縄⽂時代を代表する国宝、重要⽂化財を展⽰。縄⽂時代の豊かな造形美に来館したフランス⼈は魅了されていました。

 今回の展覧会は、2018年夏に東京国⽴博物館で開催された特別展「縄⽂‐1万年の美の⿎動」をパリ向けに再構成したもの。1998 年に国際交流基⾦がパリ⽇本⽂化会館で「縄⽂展 (Jômon,: lʼart du Japon des origines)」を開催して以来、フランスでは20年ぶりの縄⽂時代に関する展覧会です。

 会期中には関連イベントも多く行われました。
 11⽉17⽇には、一般公募から「⾼校⽣ニッポン⽂化⼤使」に任命された高校生3⼈が、パリ日本文化会館を訪れスピーチ。蟹江菜々美さん(⾦城学院⾼1年)が「縄⽂より受け継がれるもの〜アニミズム」、⼩出遥⾹さん(お茶の⽔⼥⼦⼤学附属⾼1年)が「⼟偶の⼒強い美しさ」、村川智哉さん(開成⾼2年)が「縄文の炎 火焔型土器」をテーマに、それぞれ縄⽂の魅⼒を伝えました。若者から年配者まで幅広い年齢層の聴衆が集まる中、時折⾶ぶ専⾨的な質問には東京国⽴博物館の山本亮研究員がサポートしました。

 

 

 なぜ縄⽂時代に興味を持ったのかという来場者の質問に、蟹江さんは「縄⽂のアニミズムがジブリ作品など(現代の)⼈々の関⼼を引いていることが魅⼒的でした」、⼩出さんは「かわいいなと思ったところが出発点。縄⽂という時代が1万年間も続き、⼈々の知恵や受け継がれてきたものに魅⼒を感じました」、村川さんは「⼩学校の頃に縄⽂⼟器を作ったり、⼩・中学校の修学旅⾏で縄⽂時代の遺跡へ訪れたりして、そこで気づきや感動を得ました」 と答えていました。

 12⽉7⽇の最終⽇前⽇にはギャラリートークが開かれ、多くのフランス⼈が詰めかけて展⽰会場内は⼤変な混雑になりました。展⽰品の解説は東京国⽴博物館の井出浩正主任研究員が担当。井出さんはフランス⼈来館者とコミュニケーションを取りながら順に解説しました。

 

©Yukinobu Kato

 

 ギャラリートークの最後に井出さんは「縄⽂時代と⽂化を気軽に感じてほしい。縄⽂⽂化と フランス⽂化を⽐べてみて、⽇仏がよりよく分かりあえるならとても幸せです」と述べました。ギャラリートークに参加したフランス⼈ジャーナリストのマリオンさんは「深鉢形⼟器(殿林遺跡出⼟)が持つモチーフと豊かな⽂様が好きです。今まで知らなかった⽇本⽂化と時代を発⾒できました」と感想を語りました。

 展覧会および関連イベントを通して、パリ⽇本⽂化会館を訪れたフランス⼈は新たな⽇本⽂化の美と、その原点を発⾒していました。

 

「縄文-日本における美の誕生」展

高校生ニッポン文化大使