ジャポニスム2018|Japonismes 2018

FUROSHIKI PARISのメイン画像
撮影:市岡祐次郎(株式会社TAM)

レポート
2018/12/14

パリ東京タンデム 2018 注目を集めたFUROSHIKI PARIS

 11月1日から6日まで、パリ市庁舎前に現れた紅白唐草文様の巨大な風呂敷包み。
 東京都とパリ市が実施する文化交流事業「パリ東京文化タンデム2018」*の企画として、パリを拠点に活動する建築家の田根剛氏がアートディレクションに携わった「FUROSHIKI PARIS」のパビリオンです。“東京からパリへの贈り物”として、今秋大きな話題となりました。

 小池東京都知事が「世界最初のエコバッグ」とアピールする風呂敷ですが、本企画では、日本の伝統文化でありアートであり、また環境の知恵である風呂敷を様々な面から紹介する工夫がされました。

 

 

 草間彌生、北野武、ジャンポール・ゴルチエ、アニエス・ベーら日仏の著名人が今回のためにデザインしたオリジナル風呂敷の展示や、風呂敷の由来を辿るアニメーション上映、包み方を教えるアトリエが開かれました。
 ものを「結ぶ」「くるむ」という動作にこめられた和の心を習得して、パリ市庁舎のショップで風呂敷を購入していくフランス人も。

 

 

 市庁舎壁面の歴史的人物の像に風呂敷を持たせるインスタレーションでは、東洋的なモチーフと石像のこれまでにない組み合わせに、写真撮影で足を止める人たちが沢山いました。東京都によれば、石像が文化財であるため当局から許諾を得るのに苦労したものの、結果的には、伝統に新しい価値を付加するという点がフランス人に評価されたそうです。

 ところ変って、昨年開館20周年を迎えたパリ日本文化会館でも、「FUROSHIKI PARIS」の一環でワークショップが実施されました。同館はパリにおける日本文化紹介の拠点として、日頃から様々なイベントを行っています。

 講師は日仏文化協会たらちねアソシエーション創立者の梶原章代さん。風呂敷の歴史や文様の意味、使用方法などが説明された後、参加者が本やボトルを使って9種類の包み方を体験しました。ものを最初に置く場所や結ぶ位置によってあらゆる形に合わせて包めるだけでなく、風呂敷をトートバッグにしたり、捩じってデザインを加えるなどの変化を楽しみました。

 

 

 参加者からは「ひとつひとつ結んでいくという作業がエレガント」との感想が。ワークショップでは、資生堂のクリエーターがデザインした風呂敷が使用されました。

 ワークショップを終えた梶原さんは「エコロジーという観点やアートとして魅力を感じている方、さらに日本の文化が好きな方など、幅広い層の方が楽しんでくださったと思う。一枚の四角い布で、結び目を作れば自由自在にバッグを作ることができるので、興味を持つ方はもっと増えてくると思う」と語りました。

 風呂敷の魅力、面白さを再発見する機会となったFUROSHIKI PARIS。
東京都はフランスで得た手応えをもとに、今度は2020年に向けて東京を訪れる外国人にも日本文化を積極的に発信していきたいと意欲を高めています。

 

*今年は東京都と姉妹友好都市であるパリ市が実施する文化交流事業「パリ東京文化タンデム2018」が開催され、両都市で多彩な文化イベントが実施されています。そのうち東京都がパリで実施した4事業「FUROSHIKI PARIS」、「アール・ブリュット ジャポネⅡ」、「からくり人形の動態展示」、「東京画SHIBUYA-TOKYO CURIOSITY」が、ジャポニスム2018の特別企画に位置づけられています。

 
 
【特別企画】 パリ東京文化タンデム2018 FUROSHIKI PARIS