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国宝 俵屋宗達筆《風神雷神図屏風》京都・建仁寺蔵 © Graziella Antonini

レポート
2019/02/13

パリで新たな日本美術の一面を紹介「京都の宝―琳派 300 年の創造」展

 秋のパリに風神と雷神が降り立ちました。2018年10月26日から2019年1月27日まで、パリ市立チェルヌスキ美術館で「京都の宝―琳派300年の創造」展が開催され、その目玉として俵屋宗達の国宝『風神雷神図屏風』(建仁寺蔵)が展示されました。過去に同作品が 海外公開されたのは1996年の米ダラス美術館のみで、ヨーロッパ公開は今回が初めてです。その貴重な展覧会に、日によっては美術館前に列ができ入場制限がかかるなど、多くのフ ランス人が詰めかけました。

 

パリ市立チェルヌスキ美術館入口の様子

 

 展覧会の扉を開け会場内へ足を踏み入れると、まず『風神雷神図屏風』がお出迎え。冒頭から来場客の目を一気に奪います。同展覧会をカップルで訪れたフランス人男性は「とても素晴らしく、作品の巧緻さとバランスが良いです」と感想を述べ、女性は「屏風全体を見渡したときのモチーフの配置の仕方と、空間の取り方が興味深いです」と語りました。

 今回の展覧会は会場を「琳派の誕生:光悦と宗達」「新しい息吹:光琳と乾山」「琳派の革新:始興、芦舟、芳中」「20世紀に琳派を受け継ぐ作家:神坂雪佳」の4つの章に分け、桃山時代後期の京都から近代につながる琳派の作品を順に展開しました。『風神雷神図屏風』の展示期間(2018年11月25日まで)後は、同じく宗達作と伝わる重要文化財『蔦の細道図屏風』(相国寺蔵)、重要文化財の宗達作『舞楽図屏風』(醍醐寺蔵)が入れ替え展示されました。

 

「京都の宝―琳派 300 年の創造」展 パリ市立チェルヌスキ美術館での展示風景

 

(左)神坂雪佳図案・河村蜻山作『菊花透し彫鉢』個人蔵 (右)神坂雪佳図 案・神坂祐吉作『鹿図蒔絵手元箪笥』京都国立近代美術館蔵 © Graziella Antonini

 

 会場内では顔を展示ケースに近づけながらじっと鑑賞する人がいる一方で、互いに意見を交換しながら琳派の造形を堪能するなど、スタイルはさまざま。絢爛豪華な様式美と細かな筆致に見入った様子でした。日本では有名な琳派ですが、フランスでは浮世絵ほど知名度があるわけではありません。和歌や平安朝の物語を題材にした作品群を、来場客は横に書かれた解説と照らし合わせながら、鑑賞していました。

 「京都の宝―琳派300年の創造」展はフランスの美術ファンに、新たな日本の芸術文化の一面を紹介する機会になったようです。

 

重要文化財 深江芦舟筆『草花図屏風』福田美術館開設準備室蔵 © Graziella Antonini

 

「京都の宝―琳派 300 年の創造」展