ジャポニスム2018|Japonismes 2018

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2019/02/13

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「能楽」公演、パリの観客を魅了。千秋楽後に野村萬さん、梅若実さん、浅見真州さんが芸術文化勲章を授与されました。

2019/02/13


(左)能『翁』(浅見真州)©KOS‐CREA(右)©KOS‐CREA

ジャポニスム2018の有終の美を飾る舞台の一つ、「能楽」公演(国際交流基金、日本経済新聞社、フィルハーモニー・ド・パリ主催)がパリのシテ・ド・ラ・ミュージックにて、現地時間2月10日に千秋楽を迎えました。
5日間計6公演にわたり、野村萬さん、梅若実さん、浅見真州さんら現代一流の能楽師が本格的能舞台で日本文化の精髄である能楽を披露し、連日満席のなかパリの観客を魅了しました。
能楽の原点として別格に扱われる『翁』に始まり、恋をめぐる怨念が渦巻く『葵上』、優艶な敗者・平清経の悲しみを描く『清経 恋之音取』、夫の留守を預かる妻の恋慕から絶望へ至る『砧』と、能の傑作が上演され、狂言では人間国宝の野村萬らによる『木六駄』、『二人袴』が上演されました。
屋根・柱・橋掛かり・鏡の間付きの本格的能舞台、能装束、構成などすべてにおいて、これまでの能楽海外公演ではなし得なかったレベルの公演に、舞台を観覧したフェスティバル・ドートンヌ 芸術監督のマリー・コランさんも「儀式的な要素の厳粛さが感じられた。荘厳な作品で、謡いの部分については叙情詩的な美しさが際立っていた。これほどまでに高い質の伝統芸能作品をパリで上演されたことに感謝。」と絶賛。

2月10日には、会場のシテ・ド・ラ・ミュージックにて、フランス共和国・芸術文化勲章の叙勲式が行われ、フランス政府を代表してロラン・ベイル フィルハーモニー・ド・パリ総裁より、野村萬さんがオフィシエを、梅若実さん、浅見真州さんがシュヴァリエを授与されました。フランク・リステール仏文化大臣からは、「ジャポニスム2018が大きな成功を収めていることに喜びの意を表し、また関係者の方々に御礼申し上げる。この機会に、能・狂言の偉大な演者お三方に芸術文化勲章を授与させていただく運びとなったことを大変嬉しく思う。」との祝辞が寄せられました。

野村 萬(のむら・まん) 芸術文化勲章オフィシエを受章
和泉流狂言方
この度のパリ公演が多くの方々に支えていただいて成功裏に終わったことに厚く感謝申し上げる。
受賞は身に余る光栄。初のパリ公演は1957年、サラ・ベルナール座にて20代の時だった。それから60年の月日が重なって、この度の充実した公演になった。身に余る勲章をいただき、感激で言葉もない。来年は90才になるが、今後も一生懸命積み重ね続けていくことを誓ってご挨拶とする。

梅若 実(うめわか・みのる) 芸術文化勲章シュヴァリエを受章
観世流シテ方
この芸術文化勲章の存在は以前より知っており、受賞の知らせを受けたときは本当に嬉しかった。
父も頂戴していなかったこの賞に認めていただいたというよりは、今後も頑張れという意味で頂戴したと思っている。
今後も頑張って能の普及に努めたい。

浅見真州(あさみ・まさくに) 芸術文化勲章シュヴァリエを受章
観世流シテ方
国と国の合意に基づき行われたジャポニスム2018に稀に見る大型能楽団を率いて参加できたことを有り難く思う。今回「シテ・ド・ラ能楽堂」ともいうべき立派な舞台ができたのは60年にも及ぶ先輩方の積み重ねによるもの。諸先輩の歩いてきた道を粗末にはできない。その意味においては、能の振興の第一歩であり、今後もより良い舞台を見せるための励みとしたい。

■公演概要
・期間:2月6日(水)~2月10日(日)
・会場:シテ・ド・ラ・ミュージック
・主催:国際交流基金、日本経済新聞社、フィルハーモニー・ド・パリ
・協力:KAJIMOTO
・協賛:アサヒグループホールディングス株式会社、株式会社ぐるなび、新菱冷熱工業株式会社、
SOMPOホールディングス株式会社、ダイキン工業株式会社、寺田倉庫株式会社、日本通運株式会社
・出演:野村萬、梅若実、浅見真州 他

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インタビュー「本格的な能舞台をパリに再現。出演の野村萬氏、梅若実氏、浅見真州氏ほか関係者による『能楽』公演に向けてのそれぞれの思い」はこちら